平野に生きていた赤とんぼ

■10月26日 夜
 ビッグニュースが友人のSさんから飛び込んで来ました。
刈谷市野田町に住むSさんの家から南西に600m、新幹線の三河安城駅からは西へ3Kmほどの、田んぼと国道の間の土手で100頭ほどのアキアカネがいたとの連絡です。
私たちの住む愛知県の平野部から群れ飛ぶアキアカネがその姿を消して10年ほどになりますから、それはすごいことなのです。

 東京生まれのSさんは、ちいさな自然であっても、とても大切にされる方で、なつかしい生きものたちが安心して世代交代できるようにと、耕作放棄した棚田を水辺として再生し維持管理するなど、地道な活動を続ける傍ら、家の近くの自然を見つめて来られたのです。
これまでにも数頭のアキアカネがいたとの連絡はありましたが、今回は桁が違います。
発見の動機は、今日は風があるのでトンボたちは風を避け、陽だまりで休んでいるのでは…との予測を立て、そのようなところをつぶさに観察しての快挙でした。
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 ↑ アキアカネなどが休んでいた国道沿いの土手です。

■10月27日 生息調査
 せっかくの情報で、すぐにでも飛んで行きたかったのですが、7月30日の左眼網膜剥離手術に続き、今日の午前には右眼の網膜裂孔のレーザー手術があり、車の運転が出来ないので諦めていたら、昼前にSさんからお迎えに行きますとの嬉しい電話。
ご好意に甘えて、久々にアキアカネの群れを見ることが出来ました。

■調査結果
 調査は、Sさんと2人でラインセンサス法で実施しました。
 なお、トンボは小さいので、ゆっくり歩きながら半径5mの範囲のトンボを目視で確認しカウントしました。
  ☆確認された赤とんぼの内訳
    アキアカネ+ナツアカネ♂+不明=124頭
    ♀については、捕まえてないので種の判定をしていません。
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 ↑朝日幼稚園を背景に休むアキアカネ♂です。
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 ↑朝日幼稚園や朝日小学校を背景に飛ぶアキアカネ♂です。
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      ↑ナツアカネ♂です。
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 ↑国道495号線を背景に休むアキアカネ♂です。
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 ↑ 田んぼの周囲を流れる明治用水の枝用水です。幅は70cmから2mほどあります。
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 ↑ 水は透明で、ところどころに泥がむき出しになっていて、タニシ、メダカ、イシガメ、ミズオオバコなどが確認出来、産卵場所である可能性の高い用水でした。
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 ↑調査結果のまとめです。
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 ↑ 朝日中学校を背景に休むアキアカネ。 (Sさん撮影)
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      ↑ 午前中に嵯峨さんが見つけたノシメトンボ。 (Sさん撮影)
         他にもう一頭いたとのことでした。

■今後について
 調査が終わる頃、カエルの分校のYNさんとNSさんが応援に駆けつけてくれたので、しばらく一緒に観察した後、今回見つかった赤とんぼたちが今後世代交代を続けて行けるようにするための今後のことについて、コーヒーをご馳走になりながら、打ち合わせをしました。 YNさん、コーヒーご馳走様でした。
結果は、次の通りです。
 ①農家の方々と接触し、お礼と、ご協力のお願いをする。合わせて、全国的にアキアカネなどが激減していることを、多くの方に知っていただく。
 ②地元の方々に、貴重になった赤とんぼが半城土に生息していることを知っていただく。
 ③来年秋には、地元の子供たちと、赤とんぼの学習会が出来るようにする。
 ④今回のまとめをする。(済)
 ⑤新聞やTVなどにも協力いただき、赤とんぼが激減していることや、かろうじて生き残っていた所が見つかったことを取り 上げていただく。
 以上でした。

■補足
 赤とんぼたちは国道419号の南側法面の草地を休息の場所としているようです。
なお、今回は調査時間が14~15時と遅かったこともあり、連結ペアや産卵は確認できませんでした。
どの個体も縄張り争いをすることもなく、日向で休んでいる感じで、稲刈りの済んだ田んぼ側にいる個体は数頭でした。
今後、産卵の現認または来春のヤゴの調査を実施したいと思います。


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