尾道再び  その(2) 雪の中を歩く ①

■2日目
 3月9日
 朝食を取っているとき、外はみぞれ模様になりました。
 雪景色が見れそうなので、B&B潮風さんに長靴をお借りし、向島を歩くことにしました。
 雪国育ちの人には解っていただけると思いますが、誰も歩いていない雪の上を歩くのは楽しいものです。子どものときは、口を天に向け、舌で雪を感じながら歩きました。
 家を出るときは、まさか尾道で雪になるとは考えていませんでしたから、コートも、襟巻きも、持って来ていません。
半袖下着一枚に、シャツとセーターでしたが、念のため、長袖の下着に変え、セーターの上にベストを羽織り、ハッピータウンで手袋と、ホットゆずと、チョコレートを買い、首にはスカーフを巻いて、傘を差して歩き出しました。
ザックの中には、タオル2枚と、替えの下着も入れました。これで大丈夫のはずです。
それに、歩いていれば寒いことはありません。風が出てきたらゴアの合羽もあります。

■向島のため池と山を歩く
 B&B潮風さんは、9:40に出ました。
 今日の予定は、田尻、江郷、高丸山、森金と回り、三角点と、ため池を訪ねることです。
お昼は、B&B潮風さんに教えていただいた向東小学校近くの「絆」で取る予定です。
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    (写真の上でクリックすると大きな写真になります。以下同じです。)
 ↑ 小歌島(おかじま)橋の上から見た駅前渡船の向島側桟橋と、尾道の山手です。
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 ↑ 雪で白くなった民家です。(田尻)
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 ↑ 常夜灯です。 岩子島もそうでしたが、向島も、所々に立派な常夜灯が残されています。(田尻)
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 ↑ 趣のある土塀と石垣です。(田尻)
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 ↑ 山や瓦屋根が白くなって来ました。わくわくするやまねでした。(田尻)
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 ↑ 向島新四国八十八ヶ所七十六番札所・金倉寺(こんぞうじ)です。
薬師如来が祭られていました。(田尻)
 信仰心厚い島の方々は、島の中に四国の写し霊場を造り、お参りしているようで、とてもきれいになっていました。 旧暦3月21日は、お接待講もあるようです。
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 ↑ 雪化粧した山や畑です。(田尻)
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 ↑ 今日、最初のため池「二ツ池」です。「神宮寺谷雨池」とも呼ばれています。(江郷)
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 堤体上から北の方角を見たところです。 しまなみ海道が東側を南北に横切っています。
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 ↑ 真言宗・神宮寺です。 雪の中、ひときわ高い下がり松が印象的でした。
 
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 ↑ 静かな佇まいの米山池です。(森金米山)
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 ↑ 米山池の堤体から南へ150mほど奥に行った所にあった現役の井戸です。
 思わず見とれてしまいました。雨の少ない瀬戸内の人々は水を大切にされます。(米山)
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 ↑ 南下する山道の途中から見た西側の雪景色です。 江郷と江奥の集落と、しまなみ海道で南半分が削られた105mの山が見えています。(米山)
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 ↑ 同じ地点から東、松ヶ峠側を見たところです。
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 ↑ わずかな土地を活かして、ワケギが栽培されていました。もっとも近い民家からは距離で300m、標高差で30mはあると思われます。島の人の勤勉で実直さを物語ります。(吉江谷の内)
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 ↑ 尾根を巻くように高低差30mほど下った先にあった「ひょうたん池」です。(吉江谷の内)
 なお、近くの民家の軒下には、木製の足踏み式脱穀機と、稲わらが保管されていました。このことは、かつて、この辺りで田んぼでのコメ作りがされていた証です。
共に大事に保管されていることから、お年寄りには、出来ればコメ作りを続けたいとの意思があるように感じられました。 脱穀機は、後世に残していただけたらと思います。
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 ↑ ひょうたん池を後にして、再び山道を登ります。雪を被った集落や背後の山や、ワケギ畑がきれいです。
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 ↑ 雪の上に2匹のキツネの足跡がありました。臭いもします。双眼鏡とカメラの支度をし、静かに出会いを待ちました。(高丸山山腹)
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 ↑ 餌を探すキツネです。2匹観ることが出来ました。
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 ↑ 高丸山(114.8m)です。
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 ↑ 高丸山の西の山です。峠を越えた先700mほどの所には、高見小学校と海があるのですが、雪のため見えません。

 松ヶ峠池へ下る前に、高丸山へアタックしましたが、土井の大影山と違い、10年ほど前まで柑橘類の栽培が行われていたようで、イバラが多く、とても傘を差しては登れません。
仕方なく傘をたたみ、カメラはザックにしまい、合羽の上だけ羽織って、三角点を目指しましたが、見つけることが出来ませんでした。それでも、山頂へはどうにか到達出来ました。
 展望はありませんでしたが、ちょっと手を入れたら、素晴らしい山になると思います。
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 ↑ ミカンも雪を被っていました。
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 ↑ 春の雪は重く、いたるところで竹が道を塞いでいました。
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 ↑最初の民家近くでは、おじいさんとお孫さん(女性)でしょうか、倒れ掛かった竹を片付けていました。
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 ↑ 松ヶ峠上池です。
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 ↑ 池の上手にあった土蔵です。
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 ↑ 松ヶ峠上池を振り返った所です。 奥は高丸山です。
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 ↑ 松ヶ峠下池です。 水面の6割ほど赤紫の浮き草で覆われています。
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 ↑ 松ヶ峠下池を堤体側から見たところです。
奥の土手の上が、松ヶ峠上池との境をなす堤体と道路です。
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 ↑ 水草は、シダの仲間のオオアカウキクサ(国の絶滅危惧Ⅱ類)でした。
これが繁茂しているということは、農薬の影響もなく水質はよさそうです。
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 ↑ 岸辺は自然の駆け上がりになっていて、植生も良く、向島で一番トンボの種類が多い池とのお話が頷けました。

 道を行かず、西側の小さな尾根を越え、以前から気になっていた地形図に載っている2.5haほどの森金の湿地に行ってみることにしました。
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 ↑ 山越えの途中に出会った虫籠窓のある民家です。(森金)
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 ↑ 畑の隅には土蔵もありました。
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 ↑ 尾根を越えた先にも立派な民家がありました。(森金)
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 ↑ 集落から少し谷の奥へ行くと、大判下池がありました。
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 ↑ 上手から見た大判下池です。
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 ↑ 紅梅の花に雪が被っていました。
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 ↑ 地形図上で湿地となっている所の東南側の一部です。
 水はほとんど隠れていますが、葦やガマが生えていますので、湿地であることは間違いありません。
 この湿地はどうして出来、また、どうして消えることなく残されてきたのか?と、謎が深まります。
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 ↑ 森金にも立派な常夜灯がありました。背後には湿地の一部が見えています。

■思いがけず尾道の町へ
 地図を頼りに、「絆」を探し当てたものの、予約客で食事は出来ませんでした。
仕方がないのでB&B潮風さんへ戻ろうと歩き出し、ハッピータウン西の交差点で信号待ちをしていたら、ちょうど通りかかった潮風の女将・園生さんの車がとまり、「尾道へ買い物に行くところだけど、良かったら乗る…」と、市立図書館近くのカフェ「プチ ポワン」を教えていただき、食事にありつけました。さすがに腹ペコでしたので、感謝感謝です。
 店を出たところに、お寺めぐりの標識がありましたので、西郷寺へ行って見ることにしました。
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 ↑ 西郷寺(時宗)の山門です。
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 ↑ 参堂の脇には久保小学校がありました。体育館では、学童保育でしょうか、ジャズダンスを楽しそうに踊っていました。リズム感があってとても上手です。
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 ↑ 西郷寺の山門です。
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 ↑ 寺の隣には、本瓦葺き屋根の民家もありました。
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 ↑ 瓦屋根に雪を抱いた西郷寺の本堂です。 来て良かったと、つくづく思うやまねでした。
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 ↑ 境内側から見た西郷寺の山門です。
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 ↑ 西郷寺の境内から西国寺を見たところです。
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 ↑ かつて西郷寺は、西江寺と呼ばれていた時代があったようです。
 西郷寺は、私の他に人はいなく、静かに拝観出来ました。瓦屋根に雪が付いていたので、とても趣があり良かったです。

 このような雪のお寺なども見れたのも、偶然見つけて、尾道まで乗せてくださったB&B潮風の女将・園生さんのおかげです。 ありがとうございました。




   つづく

 

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